第五話 両国川開大花火番組
天候も崩れることなく今年も無事、隅田川花火大会が開催されました。足を運ばれた方も多いと思います。右は今回2006年(第29回)のプログラムです。
昔の花火大会のプログラムが、なかなか趣きがあり、とても興味深いつくりですので表紙と共にご紹介いたします。
両国川開大花火番組(当時はそういう名称だったようです)の諸注意や通行止め、などは現在の物にもありますが、小咄や俳句、唄、花火の説明や起源なども掲載してありその場で使うプログラムというより花火番組を満喫する為の情報誌という感じです。
加えて打上げる花火の順番と名前が記載されているのが驚きです。「三寸 五段雷鳴」や「四寸 五色雲」と言った具合で、中には「四寸 流線型自動車」「四寸 大石内蔵助」など不思議な名前の花火もあり、どんな花火だったのか気になります。
資料によると昔も今と同じ上流・下流2箇所からの打上げだったようですが、今と違うのは昼の部と夜の部という2部制だったようで、花火と言えば、夜と思いがちですが『両国川開大花火』はその限りではなかったようです。
そして、プログラム内に花火番組の説明が英語で1ページ必ずどこかにあるということも驚きです。 「The GRAND RYOGOKU FIREWORKS Kawabiraki-Hanabi」等の表題が付いており、川開きや芸者の事が書かれています。
花火の説明には「カラフルマジックカーペット(colorful magic carpets)」が水面でクール」と書かれていたりもします。これは現在は行っていない「仕掛け花火」のことを指しています。
当時の人の花火を見る意気込みが伝わる読み応えのある両国川開大花火番組のプログラムの紹介でした。